行政訴訟

…不動産取得税賦課処分取消請求(2)

◆S52. 1.26 東京高裁 昭和51(行コ)26 不動産取得税賦課処分取消請求控訴事件(2)

ない。したがつて、不動産の取得における個別的、具体的事情に着目することなく、取得時における不動産の客観的価格を課税標準とすることは合理的である。そして、右の価格を原則として固定資産税台帳に登録される価格と定めたのは、地方税である不動産取得税と固定資産税とで評価の不統一の生ずることを避けるとともに、課税事務の簡素化を図るためである。
以上の趣旨によれば、取得した土地が控訴人のいう底地であつても、不動産取得税は当該土地の更地としての適正な時価を課税標準とすることになるのであつて、底地としての価格を適正な時価と解する余地はない。
(証拠の関係)
被控訴人代理人は乙第三号証(写)を提出し、控訴人は右乙号証の原本の存在および成立を認めると答えた。
○ 理由
一 当裁判所も、被控訴人の本件不動産取得税賦課決定処分は適法であると判断するものであるが、その理由については、原判決の七枚目表二行目から九枚目表八行目までの記載(ただし同七枚目表七行目から同裏四行目までの記載を削り、同五行目の「原告の右主張」とあるのを「控訴人の主張」とあらためる。)に、次のとおり付加してこれを引用する。
「以上によれば、控訴人がその主張のように本件土地を前所有者から賃借していて、これを賃借権の負担があるいわゆる底地として取得したものであるとしても、不動産取得税の賦課についてはそのような事情を顧慮することなく本件土地の固定資産税台帳に登録されている価格を課税標準とすべきで、それは、前記不動産取得税の法的性質および租税賦課の技術的政策に由来するものとして適法と解され、また、これをもつて直ちに租税負担の公平の原則に反するとか、所詮憲法の条規に反するとはいえないというべきである。」
二 よつて、本件課税処分には控訴人主張のような違法がなく、本件処分は適法なものというべきであるから控訴人の本訴請求は失当として棄却すべく、これと同旨の原判決は相当であつて本件控訴は理由がないから棄却することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法第九五条、第八九条を適用して、主文のとおり判決する。

前ページへ  次ページへ





-

-